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CPC Philosophy

知的探究心溢れる多様な個性で、
次なる挑戦への扉を開く。

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未来へつながるCPCの歴史

創業から20年、私たちは高い専門性を持つ多様なメンバーの集合体として、つねに新たな扉を開いてきました。創業、拡張、転換、そして、さらなる挑戦へ。これからもリスク評価や企業分析といった強みを糧に、最先端技術を駆使した「クレジット・プライシング」で人々が健全に活動できる経済環境を作り続けます。

  • 01

    創業期

    2001-2007

  • 02

    拡張期

    2008-2014

  • 03

    転換期

    2015-2021

  • 04

    挑戦期

    2022-

01

2001-2007

創業期

クレジットプライシング/という概念の出現

不良債権問題に出口を。 クレジットプライシング の必要性を唱える企業が 産声を上げた

1980年代後半、空前の資産価格の上昇に沸いた日本経済。金融機関は融資を活発化させ、企業はそれをバックに不動産や株式といった本業外への投資姿勢を強めた。ところが、1990年代に入ってバブルが崩壊し、景気後退が始まると、積み増した融資債権は不良債権と化す。金融機関は融資態度を引き締め、いわゆる貸し渋りが、やがて健全であるはずの会社の経営にも影響を与え始めた。//やがて事態が大手金融機関の破綻に至った時、不良債権を速やかに処理し、金融機関の信用創造機能を正常に戻すことが日本経済の喫緊の課題として浮上した。しかし、当時は不良債権の価値を適正に評価できる環境が十分に整備されていなかった。不良債権に適切な流動性を与えるためにその価値を適切に評価する技術が望まれた時代環境において私たちはクレジットプライシングという言葉を掲げて起業した。

不良債権問題に出口を。 クレジットプライシング の必要性を唱える企業が 産声を上げた

2001年10月、株式会社クレジット・プライシング・コーポレーション(以下、CPC)が産声を上げました。「創業期は寝食を忘れて事業に取り組みましたね」と語るのは、代表取締役社長の鈴木洋壹。鈴木をはじめとするメンバーの多くは、不良債権問題に苦しんだ大手金融機関グループに在籍した過去があります。自らが不良債権問題に当事者として触れたからこそ、不良債権に対する新たな解決策を見出したい。鈴木や代表取締役副社長の本宮慎一、松浦元、法月洋が中心となり、強い使命感のもとサービス構築に取り組みました。//鈴木は現在では一般化した定量的な信用リスク分析手法の黎明期以前から、信用リスク評価モデルのコンサルティングおよびモデル受託開発を手掛けており、当時の住宅専門金融機関におけるALM問題等いくつかのエポックメイキングな研究を手掛けています。我々は社債マーケットにおける信用リスクと価格の関係を記述するためのモデル体系の構築に着手し、2001年には上場企業向け信用リスク管理ソフトウェア「CREDITSurfer」をリリース。2004年にはそのノウハウを応用した、企業向け債権時価算定ソフトウェア「EV Series」を世に送り出しました。そして2006年頃からは、信用リスク定量化におけるプラクティスについての国際的合意であるバーゼルII規制を実務実装するためのご支援を複数の金融機関において実施し、信用リスク定量化の重要性は日本でも広く認知されるにいたりました。
02

2008-2014

拡張期

証券化というブラックボックスが/生んだリーマンショック

リーマンショックによっ て明らかになった原資産 評価の重要性

2000年代後半、金融工学を利用した新たな金融商品が次々と登場する。その代表格がCDO(Collateralized Debt Obligation:債務担保証券)だった。CDOは住宅ローン、商業用不動産向けノンリコースローンなどの原資産を異なるリスク特性をもつ金融商品に組み替える手法である証券化を利用して生まれた商品。もともとアメリカでは一般的な手法だったが、この時期世界的に普及し、アグレッシブなリスク特性の商品も多く出現した。しかし、米国におけるサブプライムローン(低信用力層に対する住宅ローン)の不良化がそれを原資産とするCDOの価格の消失を引き起こし証券化市場は大きく混乱した。証券化の手法自体は原資産のリスクプロファイルを自由度を持って変換可能な手法として本質的な価値を持つものであるが、一部の金融機関が金融工学を不適切に適用してリスク評価が本質的に難しい商品を生み出してしまったという点については、プルーデンスを欠く姿勢として今に至るまで多くの議論が行われている。

リーマンショックによっ て明らかになった原資産 評価の重要性

CPCはこのようなマーケットの混乱に接し、日本金融工学界の第一人者である木島正明先生(現周南公立大学教授)とともに、新しいCDOプライシングモデルの研究に着手しました。2009年にCDOプライシングソフトウェア「CDO Surfer」を開発。同時にキャップレートの推定をコア技術とする不動産リスク評価ソフトウェア「CREPPS」もリリースしました。//ある開発メンバーは「CDOの評価はitraxx等のマーケット混乱下でも価格が観測できる商品に内在する価格決定原理を援用するもので、個別資産の価格と集合債権の価格の時として不整合な関係にアジャストする微調整に難しさがありますが、CPCの金融業務に対する深い理解と、プロフェッショナリズムが活かされた商品になったと感じます」と語っています。//この他2011年には地方金融機関のALMの高度化をサポートするためコア預金モデルを開発し、バーゼルIRRBB対応のコンサルティングサービスを提供開始。そして2012年に、ビューロー・ヴァン・ダイク社提供の国際企業財務データベース「Orbis」と連携して「GRADE series海外企業評価モデル」を展開しました。また同じ頃、法人融資が伸び悩むなか、金融機関は住宅ローンの融資拡大に傾斜します。そこでCPCは住宅ローンリスク計量化にも着手し、2013年に一般社団法人CRD協会の住宅ローン共同データベース事業をモデルベンダーとして連携・支援を開始。業務範囲を拡げる中、新メンバーも迎え、企業として次のフェーズを迎えることとなりました。
03

2015-2021

転換期

FinTechが/生んだ「新しい金融」

「投融資評価×最新テクノ ロジー」によって、金融 は新たな領域へ

2010年代後半に入ると、コンピュータ処理能力の飛躍的な増大やインターネット接続スピードの大幅向上、そしてクラウドの普及など、テクノロジーを取り巻く環境に劇的な変化が訪れた。データの蓄積速度、リアルタイム性、そして流通性が高まったことによって、インハウスのデータに留まらない分析対象が生まれる。AI・機械学習や自然言語処理等の新しい技術革新の潮流にどう取り組むべきか、業務的な課題が浮上した。またテクノロジー進化のスピードが速まった結果、かつてよりも事業活動は高いリターンを生む可能性を持つようになった反面、相応のリスクを伴うものへ変質してきている。とくにスタートアップ企業に対するベンチャーキャピタルや投資先企業の経営を変革するプライベートエクイティといった、アップサイドを追求するプレイヤーが金融において力を持つようになった。

「投融資評価×最新テクノ ロジー」によって、金融 は新たな領域へ

ネットワーク社会の技術的な趨勢に対して、CPCは次々に新しいビジネスモデルを提案します。2015年に機械学習等のAI技術の応用に関わる研究・開発業務に本格的に着手すると、2017年にはAIモデルを利用して構築された住宅ローン審査モデルを、初めて銀行向けに開発・納入。2021年にはりそなグループと共同で、粉飾決算検知モデルを開発しました。//いわゆるEmbedded Finance(組み込み型金融)のフレームワークにも適合しうる技術開発には、2013年に入社したメンバーが大きな貢献を果たしています。とくに2019年にリリースした企業分析プラットフォームのクラウドサービス「QFINDR」は、西家が先頭に立ち、CPCのリスク評価技術を礎として開発したものです。この開発のきっかけは「広く良い会社も悪い会社も、大きい会社も小さい会社も、多様かつ複眼的な視点で評価できる企業情報データベースが作れないか」という問いかけでした。//これまで信用リスク定量化の技術は、主に「リスクを回避する(悪い会社を選りすぐる)」という方向に使われてきました。しかし発想を転換し「良い会社を探す」というポジティブな方向性を模索。こうして生まれた「QFINDR」のコンセプトは、多くの金融機関や、プライベートエクイティ・ファンド等に高く評価されています。
04

2022-

挑戦期

非連続な時代に寄り添う/ファイナンス・リスク評価の姿

加速するテクノロジーを 味方にし、CPCは更なる 「新しい扉」を開き続ける

バブル崩壊から20年余り、金融と技術を組み合わせたFinTech等の金融イノベーションがグローバルに浸透。伝統的な金融機関にも、業界の垣根を越えた大変革の波が押し寄せている。これまでわが国の金融機関の情報システムは「閉ざされたネットワーク」であることを基本としてきた。だがAPI連携等を介したFinTechによる自由なシステム開発とサービス提供が進めば、利用者にとって更に便利な金融サービスを提供していけるはずだ。//セキュリティ対策を一段と強化した上で、インターネットと親和性の高い業務フローに移行していかなければならない。金融界はすべての可能性を排除せず、アンテナを広げてチャレンジしていく姿勢が試されている。

加速するテクノロジーを 味方にし、CPCは更なる 「新しい扉」を開き続ける

新しい取り組みへの機運が高まる中、CPCは2021年に設立20周年を迎えました。現代社会は脱炭素への取り組みやブロックチェーン技術の活用等、検討しなければならない課題が山積しています。とくにサステナブルファイナンスにおけるリスク評価は、今後の最重要に取り組んでいくべき課題です。インハウスデータだけに依存した閉鎖的な世界観はもはやビジネスの孤立を招くだけです。「DX(Digital Transformation)」に適合した新たな方法論と、ビジネスアイデアの創造にも取り組んでいきます。「“金融”とは“経済の血流”。公正なリスク評価で、健全な金融仲介に貢献したい」と鈴木は話します。金融の役割とは、必要なところへ必要とされる資金を提供すること。つまり正しい金融仲介が、健全な経済発展を支えるのです。CPCの強みは、法人・個人向けを問わず幅広い金融資産の評価業務で培ってきた価値評価や信用力評価のノウハウです。このクレジットプライシング技術によって金融仲介の本質的な機能が有効に発揮されるよう、そして「QFINDR」などのサービスが世に新たな価値を生むよう、これからも果敢にチャレンジしていきます。
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そして、新たな挑戦へ。
CPCはこれからも、
次の時代への扉を開き続けていきます。